カテゴリ:美術教育「5750分展」( 16 )
美術教育「5750分展 オープンミーティング2012」レポート
「5750分展 オープンミーティング2012」

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去る、8月5日(日)。

美術教育について考える「5750分展オープンミーティング2012」がKAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)で開催された。

この企画は、2009年から毎年一回開催され、「現役の美術教員が日々行っている教育活動を美術教育に携わらない人にも見てもらい、美術教育について一緒に考えてみよう!」という企画である。

今回は、実際に授業で生徒が制作した作品を鑑賞し、その授業のねらいや授業でどのようなことが起きたかを発表し、会場の人と一緒に考える時間になった。

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生徒の作品を見て、こんな細かい所までつくり込んでいる!と驚く来場者

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授業のプレゼンテーションの様子『未来のカメラをデザインしよう!』

制作の前にアイデアを練り、広告をつくり、その広告をもとに立体化する。

またその作品を通して、自分の作品を説明するプレゼンテーションの場を設定した。

来場者からは、

「自分のオリジナリティを追求し、制作し、それを人に伝えるところまでを授業として設定されていて、生徒が授業を通して社会に出たときに必要となる力をつけていたように感じた。」

「自分は電化製品の販売をしているが、販売の人はこういう製品がほしい!などのアイデアを考える機会が少ない。中学校の授業で製品が出来、それを人に伝えるという全体の流れを擬似的ではあるが経験することによって、様々な職種についたときもアイデアが出せる人になると思う。」

「普段は電化製品はあるのが当たり前だったが、それをつくるにはデザインを考える人がいることを想像できるようになると感じた。」


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新聞紙で落ち葉を制作する「スーパーリアルアート」の実践発表では、

秋に一枚自分のお気に入りの落ち葉を探すところから制作がはじまり、その落ち葉をスケッチし、新聞紙を使い立体化する。

この授業を通して考えてもらいたいテーマは「リアルとは何か?」

リアルに制作するというアプローチは、色や形にリアリティを求める生徒が多い中、ある生徒が落ち葉のリアルは、「落葉すること」だという視点から、落ち葉の落ち方にこだわった制作を行った。

新聞紙を多く使いすぎると落ち方が直線的になるので、軽いティッシュペーパーを主な素材に選び制作。

「リアルとは何か?」というテーマに肉薄する授業に参加者は美術教育に関心を持たれたようだった。

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今年で4年目となる本企画では、美術教師どうしのネットワークも形成されている。

会期中20名の来場者があったが、美術教育に直接携わらない来場者は10名であった。

美術教育を様々な立場の方と考えて行くことで、現場に生かせるアイデアが生まれる。


 現在、多くの学校では美術の時間数の関係で1校に1人の美術教師であるという状況がある。そうした中で、自分たちの実践を高め、磨くには多くの人に自分の実践を見てもらい意見をもらい向上していくしかない。

今後も美術教育を多くの人と考えていけるよう努力を続けたい。




●5750分展オープンミーティング2012


●企画概要

 「5750分」これは何の数字でしょうか?実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」です。「美術教育についてみんなで考える場がほしい!」「美術教育の今を発信する場をつくりたい!」と2009年、現役の美術教師が中心となり、「5750分展」が生まれました。
文部科学省が告示する平成24年度から行われている「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「5750分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「5750分」、日数になおすと約4日間のこの時間を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 
 私達は今回、2009年から2011年まで行った「5750分展」を振り返り、新学習指導要領の下、行われている『美術教育の「現場」を共有する』をテーマに、美術教育に携わる人はもちろん、だれでも参加可能なオープンミーティングを行います。


●日時

2012年8月5日(日)

13:00-19:00



●タイムスケジュール

13:30~14:00 自己紹介・顔合わせ
14:00~14:20 5750分展3年間を振り返って(プレ​ゼンテーション)
14:30~16:00 実際に行っている美術授業の題材紹介(​現役美術教員)
16:00~16:10 ブレイクタイム
16:10~17:10 題材紹介を受けて意見交換会
17:10~18:00 懇親会

中学校教員、高校教員による、美術の授業紹介。
その授業紹介を見て意見交換を。


●会場

KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)

埼玉県越谷市北越谷5-9-27


●その他

参加無料・出入り自由



●関連リンク

・『5750分展Ⅰ―生き残れ美術教育―』2009年8月企画

・『5750分展Ⅱ―美術教育は生きているか―』2010年8月企画

・『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室―』2011年8月企画


・『5750分展』メディア掲載関連

・『5750分展』関連記事リンク集
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by shunya-asami | 2012-08-28 13:59 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展」報告―3年間の取り組みを振り返って―美育文化2011年11月号掲載
「5750分展」報告
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[美術室の黒板に描かれている美術科の総時数]

1:着想

 5750分展とは美術教育をモチーフとしたアクションである。

5750分とは中学校三年間の美術科の授業時間数の総合計(115時数×50分)である。5750分展はその時間を展覧会の会期とし、参加する人達と来場者と共に美術教育について考え、手を動かし、意見を出し合う機会を創造するものである。

この取り組みは2009年から始まり、今年で3年目となる。5750分展は、現在の美術教育の状況や危機意識から着想を得て生まれたものである。

私が日頃感じている美術教育への現状や課題は大きく2つある。1つ目は「情報交換の場」が無い事。時間数が少ない美術科の教師は、1つの学校に1人であることが多く、美術の題材について、日頃意見交換できる機会はほとんどない。

その為、自分の中で出来あがってしまった授業を繰り返し行い、自分の専門分野以外の題材に抵抗がある。

その為、題材を通してどんな力を育てたいのか。それゆえに、工夫点や手立てを意見交換するに至らない。

2つ目は、「美術教育そのものについて考え発信する機会」が無い事。私は「美術教育の存在価値」や「美術教育でできること」を美術教育に携わる者だけで議論するのではなく、社会に対して問いかけ、様々な考えを持っている人達と多角的に意見を出し合うことが今の美術教育には必要ではないかと考える。

2:これまでの歩み

 「5750分展」は、美術教師だけでなく、職業や年齢も関係なく、美術教育について「みんなで考えようよ!」と呼びかけ続けて来た。このアクションを通して、私は、美術教育について自由に語り合う場面がたくさん生まれてほしい。

美術教育に興味がない人にも展覧会に来場して頂き、美術教育の現状や内容を「一緒に考えたい」という思いから学校ではなく、埼玉県越谷市のアートスペースKAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)で展覧会を開催した。主なプログラムは、「美術教育座談会」と「授業実践プレゼンテーション」である。前者は、美術教育について誰もが意見を出せる場である。


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[展覧会場入り口には小学校から高校までの教科書を展示]

小学生、中学生、保護者、アーティスト、大学教授、美術館学芸員、学生、NPO関係者、ふらっと立ち寄った地域の方などが集まりそれぞれの立場から多角的な意見を出し合う。後者は、中高の美術教師による授業実践を持ち寄り紹介し合う。会場には生徒作品とその題材の教師の意図と共に展示し、学習指導案やプリントも配布した。


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[生徒の作品と教師の授業案を展示した会場の様子]


次に各年のメインアクションを紹介する。

第一回目は『生き残れ美術教育!』と題し、美術教育座談会と現役美術教師が5750分を使って作品制作を行う「公開作品制作」を中心に行った。実際に5750分の時間の中で教員は何が出来るのか、また作品制作を通して、なぜ美術が教育に必要なのかを実感したいと考えた。

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[公開作品制作の様子:5750分を使い自身の作品と向かい合う]

第二回目は『美術教育は生きているか』と題し、街頭インタビューを行った。「美術は好きですか?」「美術教育は必要ですか?」「どんな美術教育を受けましたか?」と尋ねた。

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[街頭インタビューの様子:予想よりも多くの人が足をとめてくれた]

美術が好き:嫌いは68名:14名でどちらとも言えないが9名、美術教育が必要:不必要は69名:7名でどちらとも言えないが4名であった。普段は美術外の環境から一歩外に出て意見を求めると、美術が嫌いな人の率直な意見を得ることが出来た。

第三回目は、『ようこそ美術室!』と題し、「公開授業」と「シンポジウム」を企画した。普段学校で行っている授業を、来場者を前に行った。公開した授業3つで、中学教師による「自分のマークをつくろう!」と「日本画に挑戦!」高校教師による「楽しい作品鑑賞」である。当日は一般の参加者も募り、小学生から大人まで定員を超える参加者が訪れた。

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[公開授業の様子:普段の授業の導入部分を行った]

「シンポジウム」では、「学校を美術館に!」と『ながのアートプロジェクト』を行っている中平千尋氏を招き、美術教育の実践について話をいただいた。

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[シンポジウムの様子:埼玉県立近代美術館で開催]

3:参加者の意見により明確になった「美術教育」

 作品展示を見た来場者からは、「指導案やプリントがあると生徒の作品が生まれる過程(授業)も見る事が出来ていい」「自分の子どもの学校のことしか知らないからこういう機会があるといろいろみられて楽しい」「卒業するとその後の学校のことはよくわからないから展示を見られて良かった。美術の面白さも知れた。もっと見られる場がほしい」といった意見が出た。

 街頭インタビューでは、「将来役に立たないと思う」「美術を授業でやったけれどそれで自分についた力が実感できない」「美術は自分の考えで出来るので好きだった」「美術は息抜きの教科だった」「絵を描くのが嫌いだから美術が嫌いだった」といった意見がもらえた。

 美術教育座談会では、「美術がきらいな人のほとんどは絵が嫌いな人ではないか。美術の先生は絵が好きな人が多いのでなかなか嫌いな人の気持ちが分からない。美術が嫌いな子どもを育ててほしくない。(アーティスト)」「美大は絵が好きな人たちが集まる。でも社会には美術が中心でない人達も多い。自分からそうした場へ出ていき、絵が好きな自分は何が出来るかを模索したい。(美大学生)」「国語は教科書に掲載されている内容を教える。美術はどんな力をつけさせたいかを考えて題材からつくる。そこに美術教育の核がありそうだと感じた。(文学部学生)」「社会には、絵を描く以外にも様々な美術がある。それを現場と連携し伝えたい。(美術館職員)」「最終的には目の前の子どもに何を伝え、その題材を通してどんな力をつけさせていくかに戻ってくる。様々な意見や、題材の中でそれを探し、社会に分かりやすく伝える必要がある。(美術教師)」といった意見が出た。

 授業公開をした美術教師からは「教室で何度も行っている授業であるが、いつもと違った緊張感があった。授業後、授業に対して意見をもらう事が出来、自分の授業をもっと良くしていける視点を得られた。」「今日、様々な立場の方がいる中での授業を通して、いつもは生徒が分かっていると思って進めてしまっている事柄も、今まで以上に丁寧に説明していく必要があると思った。1人ひとりを大切にして授業をしたいと改めて感じた。」といった意見が出た。

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[美術教育座談会の様子:色々な立場から美術教育を語った3時間]

 シンポジウムに参加した美術教師からは「中平先生の実践をみて、生徒の気持ちを大切にして美術を日常化させるアイデアに驚いた。学校現場で固くなっていた自分がいた。2学期から生徒への接し方が変わった。私はずっと教師になるのを迷い臨時採用でいいと思っていた。けど本気で美術教育をやりたくなった。」といった意見が出た。

 そもそも、社会の人達は美術教育に関心が少ないのにも関わらず美術教育を知る機会はあまりにも少ない。

美術教育に携わる者だけが美術教育について発言したり扱ったりするのであるなら今美術教育が抱える問題は解決しないのではないか。

また学校現場では、目の前の生徒がなぜ美術を学んでいるのか実感を持っていない現状がある。自分が学校現場で行っている美術教育によって生徒に伝えたい事や育てたい力を明確にする必要があるが、自分の授業を客観的にみられる機会は少ない。

また自分の美術教育を白日のもとにさらす時、自分が変化出来る機会を得ることが出来る。5750分展を行う事で参加者、来場者から沢山の意見をもらう事が出来たことで美術教育の現状に対し一石を投じる事が出来るのではないか。


4:「5750分展」→「美術」と「美術教育」→「5750分展」


 「5750分展」は、「美術室に閉じこもってしまおう!」とする自分自身との闘いではなかったかと原稿を書きながら感じている。言い換えれば「変化しない自分」にならない様、アクションを続けて来た。

様々な考えを持っている人達と多角的に意見を出し合うことで自分は解体され、再構築され、新たな視点を持ち、さらに発展する可能性を持つのではないか。

多忙な現場では途端に考える事を止めてしまう。

それでは物事の改善は無く、美術そのものが持っている物事を再認識し、再構築し、新しいものを生みだす機能は停止してしまう。

現状を語れば、私も担任を持ち、理科の免許も持っていることから理科を一学年分担当していて毎日を乗り越えることが必死である。

多忙にかまけて美術教育にさえ美術を放棄してしまうならば、目の前の子ども達に、自分の価値意識を持って批評し合ったりする能力、自分なりの意味や価値をつくり出していく力は本当に育てられる機会が生み出せるのだろうか。

信じられてきた価値が揺らいでいるこの現代での道しるべは、既存の体制や概念ではなく、多くの経験や幅広い視点で養われたしなやかな自分の価値・思考であるだろう。思考停止に陥らない様、また同じ考えを持っている人だけで凝り固まらない様、自分たちに何が出来るのか考えたいと5750分展をつくった。

 5750分展を始める前、私はある研究会で「美術とは何か?」「美術教育とは何か?」この2つの問いを会場全体に投げかけた時に、「美術とは?」の問いに対してなかなか筆が進まず、どこかで聞いたことのあるような抽象的な回答が目立ったように感じられた。

一方「美術教育とは?」への回答は、スラスラ書けた参加者が多かった。美術の教員なのだから当然だろうか…。「美術とは?」なんていきなり言われてもなかなか書けない、恥ずかしい、と捉えることもできる。

だが私は「ちょっと待てよ」と一歩立ち止まった。スラスラ書けたその回答は自分の美術ではないのか。目の前にいる子ども達の前で行っていることは自分の美術ではないのか。

美術というものは権威や他の誰かの価値の裏付けがあって初めて成立し、それを持たなくてはならないものなのか。違うだろう。

自分の中にある美術と美術教育が乖離している状況を何とか変えられないかと考えていた。

しかし、この発言はなかなか言いにくい。何故なら「美術教育を自分勝手な表現方法として使っている」「美術教育自体の誤解を生みだす」と言われ批判されることがあった。勿論私の説明不足に原因もある。

それによって美術教育と美術の自分の中での乖離を認めてしまいそうになった。そしてこの原稿を書く際にも委縮してしまったのも事実である。

 5750分展を続けていくにしたがって「美術科に関わる問題」と「美術教師に関わる問題」の存在を確信するに至った。

前者は「なぜ美術を学校で学ぶのか」という問いが生徒から投げかけられた事等。後者は、「画家として生活が出来ないから教師になる」という事等である。

そしてこれら問題に関しても、「変化しない自分」にならない様、アクションを続ける美術教師の実践の石が水面に波紋を生む。

私は、この波紋そのものだけでなく、石を投げ入れるその行為をも含めて語られるべきだと考えている。

私はかつて美術を志そうとし、どこかで諦め美術教師になったルサンチマンを漂わせたくはない。私は今後も迷いながら私の美術である美術教育を模索していこうと思う。


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美育文化:2011年11月号「特集 子どもはアートで世界をつくる」に掲載
【公益財団法人 美育文化協会発行】

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○関連リンク

美育文化

KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)

ながのアートプロジェクト

過去の5750分展
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by shunya-asami | 2011-11-04 20:01 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅲ―ようこそ美術室―」まとめレポート
『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―』

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「5750分」これは何の数字でしょうか?

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5750分とは中学校3年間の美術科の授業時間数の総合計(115時数×50分)である。5750分展はその時間を展覧会の会期とし、参加する人達と来場者と共に手を動かし、意見を出し合うことで美術教育について考える機会を創造するものである。

 この取り組みは2009年から始まり、今年で3年目となる。「5750分展」は、美術教師だけでなく、職業や年齢も関係なく、美術教育について「みんなで考えようよ!」と呼びかけ続けて来た。このアクションを通して、私は、それらについて自由に語り合う場面がたくさん生まれてほしいと考える。しばしば「美術はよく分からない」や「美術に関して自分は疎遠である」と感じている人と出会う。「そういった人たちと美術教育を一緒に考えてみたい」その思いが着想となり、かつて自分が受けた美術の時間を出発点として、もう一度考える機会を創造したいと思い5750分展を行った。

 第3回目となる今回は、『ようこそ美術室!』と題し、3つの企画を行った。

1つ目は、「美術の授業をもう一度受けませんか?」と題した公開授業、


現役中学校教師による美術の授業体験

①「影をつかまえるフォトグラムワークショップ」(映像表現の授業)
講師:浅見俊哉(八潮市立八條中学校)

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②自分のマークをつくろう!(デザインの授業)
講師:鈴木眞里子(埼玉県所沢市立美原中学校)

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③日本画に挑戦!(絵画の授業)
講師:廿楽紘子(埼玉県春日部市立武里中学校)

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④平面→幾何学立体(空間構成の授業)
講師:松本秀隆(埼玉県立越ヶ谷高校)

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⑤テーマに絞って美術の作品鑑賞をしよう!(鑑賞の授業)
講師:高濱均(埼玉県立大宮光陵高校)

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2つ目は、「美術を伝えること―美術教育のこれからを考える―」座談会

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現役の美術の先生や、学生、アーティスト等、美術に関わる人たちが集まり、「美術を伝えること」をテーマに、日々考えている事や感じている事を出発点とし、美術教育の未来を考えました。

「理想の美術教育とは?」「なぜ、学校に美術の時間があるのか?」「美術では何が学べるのか?」「かつて受けた美術教育の自分への影響は?」「美術をやっていて感じる生きがいとは?」等を語り合いました。


3つ目は、「5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―シンポジウム」である。

公開授業と座談会は越谷市にあるアートスペースKAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)で行った。

公開授業では、参加した現役の美術教師は普段学校で行っている授業を、来場者を前に行った。授業は3つ実施した。

中学教師による「自分のマークをつくろう!」(デザインの授業)と「日本画に挑戦!」(水墨画の授業)と高校教師による「平面と立体の関係」と「楽しい作品鑑賞」(鑑賞の授業)である。当日は一般の参加者も募り、小学生から大人までの参加者が集まり定員を超えた。現在行われている美術教育を体験してもらう中でうまれた意見や考えを伝え合う事が出来た。

座談会では、現役美術教師はもちろん、アーティスト、大学教授、美術館学芸員、学生、NPO関係者、小中学生、ふらっと立ち寄った地域の方などが集まりそれぞれの立場から多角的な意見を出し合う時間となった。「シンポジウム」では、埼玉県立近代美術館2階講堂で行われた。「学校を美術館に!」と『ながのアートプロジェクト』を行っている中平千尋氏を招き、魅力的な美術教育の実践について話をいただいた。


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 3年間の5750分展を通して、いままで美術教育について考える事がなかったという多くの方に美術教育について考えてもらう機会をつくることができた。学校現場の中で行われている美術教育を一緒に考えていく中で、学校現場が持つ魅力や課題点も浮き彫りになった。今後も、この企画を通して生まれたネットワークを大切に継続し、模索し続けていきたいと思う。




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(SMF2011記録集『つながるHeart Art』に記事掲載)






以下企画概要


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企画概要

「5750分」これは何の数字でしょうか?実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」です。「美術教育についてみんなで考える場がほしい!」「美術教育の今を発信する場をつくりたい!」と2009年、現役の美術教師が中心となり、「5750分展」が生まれました。
文部科学省が告示する平成24年度から行われる「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「5750分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「5750分」、日数になおすと約4日間のこの時間を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 私達は今回の企画でこの「5750分」を使い、「美術教育ってなんだろう?」「美術教育でなにができるだろう?」とみんなで話し合い、模索し、行動したいと考えています。今年も昨年に引き続き、二部構成で行います。第一部では、動きのあるプログラムをKAPL(コシガヤアートポイントラボ)で行い、第二部では、第一部でのアクションを受けシンポジウムを埼玉県立近代美術館で行います。
 3回目となる今年は、「ようこそ美術室!」がテーマ。かつて美術が好きだった人も苦手だった人もお気軽に遊びに来て下さい。


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会期


第二部:シンポジウム


●『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―シンポジウム+ワークショップ』

会期:9月17日(土)13:00-16:00

会場:埼玉県立近代美術館
   埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
   (JR京浜東北線 北浦和駅 下車 徒歩5分)

参加無料

アクセス:http://www.momas.jp/002annai/2.htm


プログラム詳細

 
「今、美術教育の方法を探り、共有する」

日々、刻々と変化する社会状況の中、私たちが今まで信じて疑わなかった価値観さえも揺らぎ始めています。
来年度(平成24年度)より新学習指導要領が全面実施となり美術教育の現場も、今まで以上に知恵を出し合い、方向性を模索することが求められています。シンポジウムでは、2003年より「学校を美術館にしよう!」と「戸倉上山田びじゅつ中学校(略称:とがびアートプロジェクト)」を行っている中平千尋先生を迎え、今から未来へ繋がる美術教育の方法を探り、共有する機会をつくります。またワークショップでは、4日間のKAPLでのプログラムを中心に美術教育を自分とは無縁のものとしてではなく、身近なものとして考えられる活動を通してみんなで楽しく意見交換が出来る機会をつくります。

パネラー:中平千尋(長野市立櫻ケ岡中学校・ながのアートプロジェクト)



実行委員紹介等

主催「Saitama Art Platform形成準備事業実行委員会」
共催「KAPL「5750分展Ⅲ」実行委員会」http://kapl.exblog.jp/ 

代表:
浅見俊哉(八潮市立八條中学校)

事務局:
大澤加寿彦…アーティスト

実行委員:
柿本貴志(埼玉県上尾市立原市中学校)
工藤久仁子(埼玉県立越谷東高校)
鈴木眞里子(埼玉県所沢市立美原中学校)
田中康裕(埼玉県立上尾高校)
廿楽紘子(埼玉県春日部市立武里中学校)
松本清隆(埼玉県立越ケ谷高校)
山口愛(埼玉県行田市立西中学校)
渡辺唯(埼玉県越谷市立大相模中学校)


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東武よみうり2011年9月5日掲載




関連リンク

ながのアートプロジェクト

・『5750分展Ⅰ―生き残れ美術教育―』2009年8月企画

・『5750分展Ⅱ―美術教育は生きているか―』2010年8月企画

・SMF(サイタマミューズフォーラム)
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by shunya-asami | 2011-10-08 15:15 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅲ」の取り組みが東武よみうりに掲載
『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―』


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東武よみうり2011年9月5日掲載


いよいよ今週土曜日には、埼玉県立近代美術館にてシンポジウムがあります。


詳細は以下です。


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企画概要

「5750分」これは何の数字でしょうか?実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」です。「美術教育についてみんなで考える場がほしい!」「美術教育の今を発信する場をつくりたい!」と2009年、現役の美術教師が中心となり、「5750分展」が生まれました。
文部科学省が告示する平成24年度から行われる「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「5750分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「5750分」、日数になおすと約4日間のこの時間を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 私達は今回の企画でこの「5750分」を使い、「美術教育ってなんだろう?」「美術教育でなにができるだろう?」とみんなで話し合い、模索し、行動したいと考えています。今年も昨年に引き続き、二部構成で行います。第一部では、動きのあるプログラムをKAPL(コシガヤアートポイントラボ)で行い、第二部では、第一部でのアクションを受けシンポジウムを埼玉県立近代美術館で行います。
 3回目となる今年は、「ようこそ美術室!」がテーマ。かつて美術が好きだった人も苦手だった人もお気軽に遊びに来て下さい。


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会期


第二部:シンポジウム


●『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―シンポジウム+ワークショップ』

会期:9月17日(土)13:00-16:00

会場:埼玉県立近代美術館
   埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
   (JR京浜東北線 北浦和駅 下車 徒歩5分)

参加無料

アクセス:http://www.momas.jp/002annai/2.htm


プログラム詳細

 
「今、美術教育の方法を探り、共有する」

日々、刻々と変化する社会状況の中、私たちが今まで信じて疑わなかった価値観さえも揺らぎ始めています。
来年度(平成24年度)より新学習指導要領が全面実施となり美術教育の現場も、今まで以上に知恵を出し合い、方向性を模索することが求められています。シンポジウムでは、2003年より「学校を美術館にしよう!」と「戸倉上山田びじゅつ中学校(略称:とがびアートプロジェクト)」を行っている中平千尋先生を迎え、今から未来へ繋がる美術教育の方法を探り、共有する機会をつくります。またワークショップでは、4日間のKAPLでのプログラムを中心に美術教育を自分とは無縁のものとしてではなく、身近なものとして考えられる活動を通してみんなで楽しく意見交換が出来る機会をつくります。

パネラー:中平千尋(長野市立櫻ケ岡中学校・ながのアートプロジェクト)



実行委員紹介等

主催「Saitama Art Platform形成準備事業実行委員会」
共催「KAPL「5750分展Ⅲ」実行委員会」http://kapl.exblog.jp/ 

代表:
浅見俊哉(八潮市立八條中学校)

事務局:
大澤加寿彦…アーティスト

実行委員:
柿本貴志(埼玉県上尾市立原市中学校)
工藤久仁子(埼玉県立越谷東高校)
鈴木眞里子(埼玉県所沢市立美原中学校)
田中康裕(埼玉県立上尾高校)
廿楽紘子(埼玉県春日部市立武里中学校)
松本清隆(埼玉県立越ケ谷高校)
山口愛(埼玉県行田市立西中学校)
渡辺唯(埼玉県越谷市立大相模中学校)



お問い合わせ:090-9318-7780(浅見) dejivu04@yahoo.co.jp


大相模中デザイン部もみんなで参加です!
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関連リンク

ながのアートプロジェクト

・『5750分展Ⅰ―生き残れ美術教育―』2009年8月企画

・『5750分展Ⅱ―美術教育は生きているか―』2010年8月企画

・SMF(サイタマミューズフォーラム)
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by shunya-asami | 2011-09-13 21:26 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!」―越谷でのプログラム終了!
越谷での「5750分展Ⅲ―ようこそ美術室―」プログラム終了!

9月17日(土)13:00~16:00には埼玉県立近代美術館でシンポジウムを開催します。

企画の詳細は下にあります。


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展覧会風景

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影をつかまえるフォトグラム(20日)

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自分のマークを作ろう(21日)中学校の授業体験

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日本画に挑戦!(22日)中学校の授業体験

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平面から立体へ(22日)高等学校の授業体験




『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―』


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企画概要

「5750分」これは何の数字でしょうか?実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」です。「美術教育についてみんなで考える場がほしい!」「美術教育の今を発信する場をつくりたい!」と2009年、現役の美術教師が中心となり、「5750分展」が生まれました。
文部科学省が告示する平成24年度から行われる「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「5750分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「5750分」、日数になおすと約4日間のこの時間を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 私達は今回の企画でこの「5750分」を使い、「美術教育ってなんだろう?」「美術教育でなにができるだろう?」とみんなで話し合い、模索し、行動したいと考えています。今年も昨年に引き続き、二部構成で行います。第一部では、動きのあるプログラムをKAPL(コシガヤアートポイントラボ)で行い、第二部では、第一部でのアクションを受けシンポジウムを埼玉県立近代美術館で行います。
 3回目となる今年は、「ようこそ美術室!」がテーマ。かつて美術が好きだった人も苦手だった人もお気軽に遊びに来て下さい。


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会期

第一部:アクション

●「5750分展Ⅲ―ようこそ美術室―」

会期:2011年8月20日(土)・21日(日)・27日(土)・28日(日) 13:00-19:00

会場:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
埼玉県越谷市北越谷5-9-27
(東武伊勢崎線 北越谷駅 東口下車 徒歩5分)

アクセス:http://kapl.exblog.jp/i4/

出入り自由・参加無料



プログラム詳細

8月20日(土)

●『公開アトリエ―つくるをみせます!』…美術教師の作品制作現場を公開。

現役美術教師の作品制作の現場を公開します。美術教師と言ってもその専門分野は油彩、日本画、彫刻、映像など様々。美術教師がつくる作品とはどのようなものでしょうか?13:00のオープンから制作を開始します。会期最終日(8月27日)には作品を一堂に展示します。是非作品のアイデアから形作られていく過程をご覧ください。さらに、作品に関連したワークショップも開催します。

【関連イベント】
15:00~16:00「影をつかまえるフォトグラムワークショップ」(映像表現の授業)
「参加無料 先着15名(当日14:00~受付)」
講師:浅見俊哉(八潮市立八條中学校)


8月21 日(日)

●『ようこそ美術室!』…わくわくが生まれる場所=美術室を再現します。

各地で魅力的な美術の授業を行っている美術教師の実践とその生徒の作品(中学生と高校生の作品)を展示し、交
流会を開催します。また、美術教師の今回の企画で制作した作品も公開します。是非、今現場で行われている美
術教育を見に来て下さい。

【関連イベント】
現役中学校教師による美術の授業体験
①自分のマークをつくろう!(デザインの授業)
14:00~14:50 「参加無料 先着15名(当日13:00~受付)」
講師:鈴木眞里子(埼玉県所沢市立美原中学校)
②日本画に挑戦!(絵画の授業)
16:00~16:50 「参加無料 先着15名(当日15:00~受付)」
講師:廿楽紘子(埼玉県春日部市立武里中学校)

初心者大歓迎!(専門的な美術の経験がなくても参加できます。)


8月27日(土)

●『美術の授業をもう一度、受けませんか?』…作品鑑賞の授業を実際に受けられます

現役美術教師による美術の授業を体験できます。テーマは「鑑賞なんかこわくない!」
今まで「難しい」「分からない」と思っていた美術が「楽しい」「わくわく」に変わる授業です。

授業時間13:30~17:30
「参加無料 先着15名(当日13:00~受付)」
講師:高濱均(埼玉県立大宮光陵高校)


8月28日(日)

●『美術教育座談会』…「美術を伝えること―美術教育の未来を考える」

現役の美術の先生や、学生、アーティスト等、美術に関わる人たちが集まり、「美術を伝えること」をテーマに、日々考えている事や感じている事を出発点とし、美術教育の未来を考えます。「理想の美術教育とは?」「なぜ、学校に美術の時間があるのか?」「美術では何が学べるのか?」「かつて受けた美術教育の自分への影響は?」「美術をやっていて感じる生きがいとは?」等を語り合いたいと思います。美術に普段携わらない方の参加も大歓迎です。是非お気軽にご参加くだ
さい。

時間:14:00~17:00

司会進行:田中康裕(埼玉県立上尾高校)・松本清隆(埼玉県立越ケ谷高校)

ゲスト:
山岡佐紀子(アーティスト)
石塚良子(武蔵野美術大学造形学部油絵科版画専攻2年)
高貫結実乃(武蔵野美術大学造形学部油絵科油絵専攻4年)



第二部:シンポジウム


●『5750分展Ⅲ―ようこそ美術室!―シンポジウム+ワークショップ』

会期:9月17日(土)13:00-16:00

会場:埼玉県立近代美術館
   埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
   (JR京浜東北線 北浦和駅 下車 徒歩5分)

参加無料

アクセス:http://www.momas.jp/002annai/2.htm


プログラム詳細

 
「今、美術教育の方法を探り、共有する」

日々、刻々と変化する社会状況の中、私たちが今まで信じて疑わなかった価値観さえも揺らぎ始めています。
来年度(平成24年度)より新学習指導要領が全面実施となり美術教育の現場も、今まで以上に知恵を出し合い、方向性を模索することが求められています。シンポジウムでは、2003年より「学校を美術館にしよう!」と「戸倉上山田びじゅつ中学校(略称:とがびアートプロジェクト)」を行っている中平千尋先生を迎え、今から未来へ繋がる美術教育の方法を探り、共有する機会をつくります。またワークショップでは、4日間のKAPLでのプログラムを中心に美術教育を自分とは無縁のものとしてではなく、身近なものとして考えられる活動を通してみんなで楽しく意見交換が出来る機会をつくります。

パネラー:中平千尋(長野市立櫻ケ岡中学校・ながのアートプロジェクト)



実行委員紹介等

主催「Saitama Art Platform形成準備事業実行委員会」
共催「KAPL「5750分展Ⅲ」実行委員会」http://kapl.exblog.jp/ 

代表:
浅見俊哉(八潮市立八條中学校)

事務局:
大澤加寿彦…アーティスト

実行委員:
柿本貴志(埼玉県上尾市立原市中学校)
工藤久仁子(埼玉県立越谷東高校)
鈴木眞里子(埼玉県所沢市立美原中学校)
田中康裕(埼玉県立上尾高校)
廿楽紘子(埼玉県春日部市立武里中学校)
松本清隆(埼玉県立越ケ谷高校)
山口愛(埼玉県行田市立西中学校)
渡辺唯(埼玉県越谷市立大相模中学校)



お問い合わせ:090-9318-7780(浅見) dejivu04@yahoo.co.jp


大相模中デザイン部もみんなで参加です!
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関連リンク

ながのアートプロジェクト

・『5750分展Ⅰ―生き残れ美術教育―』2009年8月企画

・『5750分展Ⅱ―美術教育は生きているか―』2010年8月企画

・SMF(サイタマミューズフォーラム)
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by shunya-asami | 2011-09-10 22:40 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展」2009年-2010年メディア掲載関連集
「美術教育」をみんなで考えるアクション『5750分展』。

約4日間である5750分は中学校三年間の美術科の時間です。(115時数×50分≒5750分)

その時間を使っての現役美術教員やアート関係者の奮闘記です。

お問い合わせの多かったメディア掲載関連を一つにまとめました。

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●「5750分展Ⅰ-生き残れ美術教育」
2009年8月8日~8月11日
会場:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
詳細:http://kapl.exblog.jp/i22/


●「5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか」
2010年8月7日~8月10日
会場:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)・埼玉県立近代美術館
詳細:http://kapl.exblog.jp/i37/


●第49回大学美術教育学会ポスターセッションで発表
「美術教育を考えるアクション「5750分展」の取り組み」
http://asaworks.exblog.jp/12980915/

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●「5750分展Ⅲ」をただいま企画中!美術教育に興味のある方、何か一緒にやりませんか?

アイデアある方、面白いことやるぞ!という方メールください!
コチラ→shunya-asami●excite.co.jp (●を@へ)



関連リンク

「教材新聞」
http://www.kyozaishinbun.com/article/news/01/02/post_659.html
「まちネタ!」
http://home.jcn-knt.co.jp/comuch/machineta/1008/05.html
「地域創造レター」
http://www.jafra.or.jp/j/library/letter/186/report.php
「SMFプレス」
http://www.artplatform.jp/smf-press/press2010-7_2.html


更新:2011年2月24日
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by shunya-asami | 2011-01-05 00:54 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅱ」ドキュメント映像集
2010年8月に行った美術教育を考えるためのアクション「5750分展Ⅱ〜美術教育は生きているか〜」のドキュメント映像です。






「5750分展」発起人: 浅見俊哉   カメラ&編集:浅沼奨
2010.8.7~10の4日間にKAPL~コシガヤアートポイント・ラボ~で行った 展覧会(公開制作&シンポジウム)のドキュメンタリー映像作品
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
かつて、 あなたが受けた「美術教育」を思い出してください...
そして、現在の「美術教育」を感じてください。

『5750分展Ⅱ―美術教育は生きているか―』

~展覧会によせて~
あなたの「美術教育」を教えてください...。
「5750分」これは何の数字でしょうか?
実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」なんです。
ちょっと思い出して下さい。あなたの中学校の「美術の時間」。美術をとても楽しみにし ていた人、息抜きの時間にしていた人、退屈で仕方なかった人も、あなたが学校で受けた 「美術の時間」のことを思い出してください。―美術はどんな授業でしたか? 色の勉強、友人や郷土の風景を描いたり、粘土で陶器をつくったり―美術をどんな先生に 習いましたか? 変な先生? 手先が器用な先生? やけに熱い先生? 何も教えてくれなかった先生? そしてその「美術の時間」に、どんな学びがありましたか?
 「5750分展」は、2009年8月からはじまり、今年で2回目となる「美術教育」を モチーフにした誰もが参加できるアクションです。冒頭にも書きましたが、文部科学省が 告示する平成24年度から行われる「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の 基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限 )に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「57 50分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「 5750分」、この数字を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 私達は今回の企画でこの「5750分」を使い、「美術教育ってなんだろう?」「美術教 育でなにができるだろう?」と皆で話し合い、行動し、模索したいと考えています。




●KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
2008年7月、埼玉県越谷市にオープンしたアートスペース。閑静な住宅地の中にある 開放的な空間で月に一本の企画展を開催。誰もが主体的にアートに関われる企画を通し、 「アートで何が出来るか」
を皆で考えていける機会を創造します。是非ご来場ください。
http://kapl.exblog.jp/

「5750分展」レポート
http://kapl.exblog.jp/


昨年度の5750展の様子はコチラ
http://kapl.exblog.jp/i22
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by shunya-asami | 2010-11-03 12:42 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-」 まとめレポート
『5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-』

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「5750分展」は美術教育を美術教師だけでなく、職業や年齢関係なく、「みんなで考えようよ!」というアクションである。
なぜ美術教育をみんなで考える必要があるのだろうか?現在、美術教育が抱える閉塞感や閉鎖的な風潮と同じくして、美術が特定の人だけのものとなっている状況を、美術教育を切り口としてみんなで様々な視点から意見を出し合うことで「何か突破口が見えてくるのではないか」と考えたからだ。


1:はじめに5750分とは?

「5750分」これは何の数字でしょうか?

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実は現在の中学校3年間で学ぶ美術の時間である。日にすると約4日間。
皆さんはこの数字を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか?
各教科の授業時数は文部科学省が定める学習指導要領で決められている。学習指導要領とは、学校現場で行われる教育活動の指針で、平成24年度から行われる新たな習指導要領では、中学校3年間で行われる美術の時間は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められている。1時限は50分、3年間で115時数なので合計すると5750分が、美術の時間ということになる。(参考までに英語は21000分)。

2:5750分展の内容

2009年に始まり2回目の開催となる2010年は、『5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-』と題し、「作品公開制作」、「美術教育座談会」、「街頭インタビュー」の3つから美術教育を考えた。KAPL(コシガヤアートポイントラボ・以下KAPL)では8月7日~8月10日、埼玉県立近代美術館では8月29日に行われた。

(1)作品公開制作
 KAPLでの4日間、現役美術教師、アーティスト、現役大学生が美術教育の時間を体で感じながら公開作品制作に挑んだ。

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(2)美術教育座談会
美術教育座談会では、美術教育について自由に語り合える場をKAPLで4日間毎日約2時間設定した。参加者は毎日約20名で、中学校の美術教師はもちろん、高校の美術教師、大学教員、アーティスト、美術館職員、学生、NPO関係者、地域の方、現役の小学生や中学生とその保護者なども集まり、現在教室で行っている美術の授業紹介、生徒の作品鑑賞会などからそれぞれ感じている美術観、美術教育観を発表し合い、それぞれの立場から美術教育の価値、意義、役割、問題点や可能性を発言し合う場になった。

埼玉県立近代美術館では、35名の参加者と『理想の美術の授業ってどんなのだろう?』『わくわくするときはどんなときか?』『アイデアの出し方』について小グループに分かれてディスカッションを行った。

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(3)街頭インタビュー
さらに、越谷市の街頭でインタビューを行った。

質問は

「Q1:美術は好きですか?」(はい:いいえ=79:14)、

「Q2:美術教育は必要だと思いますか?」(はい:いいえ=72:8)、

「Q3:あなたの美術教育を教えてください」と道行く人約100名に尋ねた。
「美術はおもしろくやるものだから好き(10歳・男性)」「将来役に立たないからいらない(14歳・男性)」「美術以外の教科は先生の指示通りやるだけだった。美術は自分で思い通りに出来た唯一の時間だった(20歳・女性)」「お互いを認め合うことが美術ではできるのではないか(25歳・女性)」「あまり美術の時間のことは覚えていないが今、絵を描いている(75歳・男性)」といった言葉を聞くことができた。

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そして、5750分展Ⅱのフィナーレには、「普段美術に関わることの少ない方、自分には関係がないと思っている方にもう一度考える機会を持ってもらえるように、みんなで歌つくって歌おう!」というミュージシャン大澤加寿彦の着想から、会場にいる参加者から出た意見とKAPLで行われた座談会、街頭インタビューで得られた言葉までが盛り込まれた曲を制作し皆で歌いあって5750分展Ⅱは幕を閉じた。


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3:参加者の言葉

(1)廿楽紘子(中学校教諭-5年目)
現在、美術の授業数は5750分。この時間で一体何ができるのか。私たちがこの5750分を“体験”することで、美術教育と向き合おうと考えたのがこの展覧会の始まりだった。街頭インタビューでは、「美術教育」に対して道行く人(老人から中高生にいたるまで)の意見を訊いた。普段、美術を意識して生活しているわけではない人から様々な話をきけたことは、とても刺激になった。美術教育が抱える問題に、美術教員同士の連携が図りづらいことがある。美術教員は各学校に1人しかいないことが多く、小中高間はおろか、中学校同士でも他の教師との意見交換がしづらい。そんな中、5750分展で多くの人の考えに触れたことで自分の美術教育に対する認識を再構築し、日々の取り組みへの原動力にできた。何よりも一緒に活動してくれる仲間はとても心強く、励みになっている。

(2)山口愛(中学校教諭-1年目)
 5750分展に参加したのは、美術教師として勤め始めて半年が経った時だった。参加して主に3つのことを感じた。1つは、美術教師同士の繋がりの大切さである。作品を会場に展示し、ベテランの先生の生徒の作品への意見は授業の改善点の発見になった。2つ目は、制作者の悩みと喜びである。4日間の公開作品制作で私は2日間「何を作るか」について悩んだ。思うように進まない自分の制作に、学校現場の生徒の悩みや苦しみを痛感した。3日目何とか制作し始めた自分に、来場していた女の子が「同じことをやりたい」と言った。制作方法を教え、並んで制作していた瞬間、これが教育の原点であり理想なのではないかと思った。最後に、美術の重要性である。4日間で作品を完成させることは出来なかったが、自分の作品について深く考えることが出来た。作品制作には、締め切りはあるが明確なゴールはない。自分がその作品を納得する形で完成させられたかどうかが自分の成長に繋がる。美術は学校で学ぶ教科の中で、評価を越えて自分の成長を実感できる教科でもあると思った。美術の重要性を教師、制作者側から身をもって感じた4日間であった。

(3)渡辺範久(公務員)
今回5750分展Ⅱに参加して、「夢中で作品を作ると、完成した時に達成感を得る。そしてその体験が自分への大きな自信につながる。」そんな当たり前の事を考えさせられた。私は美術教育に携わる人間ではないが、会場に展示された小さな工夫や丁寧に仕上げられた作品はそれこそ大人顔負けであり、子供達が作品を完成させた時、どれだけ誇らしげだったかと想像するのは難しくない。日本人は発言する事に遠慮をする傾向があり、それは大きな集団になるほど顕著であると思う。職業の枠を越えた議論や普段言えない小さな声を拾い集められるのはこうした個人レベルの取り組みだからこそ出来るのだと感じた。そして、誰もが意見を気軽に交わせる場や取り組みにこそ明日を切り開くヒントがある気がする。

(4)田中康裕(高等学校教諭-)
 5750分展で中学校の先生と交流しお互いの現場の様子を共有することができた。中学で美術教育の授業が減れば、その後の子供たちを引き受ける高校はどのように対応すればよいか、中高一貫校を作って効果的な教育を志向しているところもあるかと思うが、私はそれよりも小、中、高の緩やかなネットワークで子供たちを育てていく方がより多くの学校でより豊かで効果的な教育ができるのではないかと私は期待する。今はこういった取り組みをし、お互いの現場を知ることが第一歩なのかもしれない。中学の先生の真摯な取り組みに教えられることがとても多い取り組みだった。

(5)清水絢子(学生)
 5750分という時間を聞いたとき、なんて短いのだろうと感じた。この取り組みに参加して、生徒の立場に立っていろいろな先生の授業を追体験できるので教師を目指す学生として、とても参考になった。また美術教育座談会では、美術に携わる人はもちろん、それ以外の人からの意見も聞くことが出来、様々な立場の方の意見を基に、柔軟に美術教育について考えられる可能性を感じた。
 

4:5750分展Ⅱを終えて

5750分展の目的は、美術教育に関わる特定の人達だけでなく、広く様々な人の意見から新たなアイデアを生み出したいというものだった。そのアイデアは閉塞感や閉鎖的な風潮を突破できるものだと信じている。美術教育の問題を美術教育に携わる人間だけで考えてしまっている。それがとても大きな問題なのではないかと思う。タイトルを「美術教育展」などではなく、誰にでも流れている時間から美術教育の時間を抽出した「5750分展」という名前にしたことも「美術教育??俺には関係ないや」という人にこそ考えてほしい、その人の言葉を聞きたいという願いからだ。今後、美術に携わる人にしか届かない、伝わらない「言葉」でしか話せなくならない様、日々研鑽しアクションを続けていきたい。



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(SMF2010活動記録集『交差する風・織りなす場』掲載記事)



関連リンク

●5750分展関連ページ集




以下企画概要



かつて、
あなたが受けた「美術教育」を思い出してください…
そして、現在の「美術教育」を感じてください。


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『5750展Ⅱ―美術教育は生きているか―』

プログラム1:現役美術教師やアーティストが5750分を使って公開制作します !

■「5750分展Ⅱ」公開制作+美術教育座談会

現役美術教員やアーティストが5750分を使って会期中公開制作(ライブペインティング)や街頭に繰り出し、街を行き交う人
に「美術教育」について尋ねるアートインタビューや座談会を開催します。入場無料 ! 出入り自由 !
●参加者: 廿楽紘子・鈴木眞里子・山口愛・柴直子・浅沼奨・柿本貴志・大澤加寿彦・渡辺範久・浅見俊哉 他多数
●会期: 8月7日(土)・8日(日)・9日(月)・10日(火) 10:00~20:00
●イベント : 会期中毎日14:00~16:00「美術教育座談会」を開催します。 
●会場 : KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ) 埼玉県越谷市北越谷5-9-27(東武伊勢崎線 北越谷駅 東口下車 徒歩5分)http://kapl.exblog.jp/




プログラム2:美術教育を多角的に捉えるシンポジウム+ ワークショップ開催 !

■「5750分展Ⅱ」シンポジウム+ワークショップ

「美術教育」は特定の人だけのものではありません。今を生きる「美術教育」を多角的に考えられるシンポジウムとワーク
ショップを開催し、参加者全員で「美術教育」を考える機会をつくります。是非お気軽にご参加ください。
事前申し込み不要 ! 入場無料 !
●提案者 : 大澤加寿彦(アーティスト)・鈴木眞里子(まちアートプロジェクト代表)・山口愛(コミュニケーション漫画家)
●会期 : 8月29日(日) 10:30~16:30 埼玉県立近代美術館 2 階講堂 入場無料
●タイムテーブル:
第一部10:30~12:30「美術教育」で話す! ( 美術教育をテーマに参加者皆で話し合うプログラム)
第二部13:30~16:30「美術教育」で遊ぶ! ( 美術教育をモチーフに様々な遊びを通し、改めて美術教育を考えるプログラム)
●会場 : 埼玉県立近代美術館 2階講堂 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1(JR京浜東北線 北浦和駅下車 徒歩5分)


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各プログラムとも事前申し込みは不要です。お気軽にお立ち寄りください。

平成22 年度 文化庁「美術館・歴史博物館活動基盤整備支援事業

主催:「交差する風・織りなす場」実行委員会 共催:KAPL「5750 分展」実行委員会/MAP(まちアートプロジェクト)
問い合わせ:埼玉県立近代美術館内「交差する風・織りなす場」実行委員会事務局 tel:048-824-0110 / e-mail:SMF.info@artplatform.jp
またはdejivu04●yahoo.co.jp (●を@に直してお送りください。)/ 090-9318-7780(浅見)まで。


~展覧会によせて~

あなたの「美術教育」を教えてください…。
「5750分」これは何の数字でしょうか?
実は現在の中学校3年間で学ぶ「美術の時間」なんです。
ちょっと思い出して下さい。あなたの中学校の「美術の時間」。美術をとても楽しみにしていた人、息抜きの時間にしていた人、退屈で仕方なかった人も、あなたが学校で受けた「美術の時間」のことを思い出してください。―美術はどんな授業でしたか? 色の勉強、友人や郷土の風景を描いたり、粘土で陶器をつくったり―美術をどんな先生に習いましたか? 変な先生? 手先が器用な先生? やけに熱い先生? 何も教えてくれなかった先生? そしてその「美術の時間」に、どんな学びがありましたか?
 「5750分展」は、2009年8月からはじまり、今年で2回目となる「美術教育」をモチーフにした誰もが参加できるアクションです。冒頭にも書きましたが、文部科学省が告示する平成24年度から行われる「新学習指導要領」(学校現場で行われる教育課程の基準)では、中学校3年間で行われる「美術の時間」は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められています。1時限は50分、3年間で115時数ですから合計すると「5750分」が、「美術の時間」というわけです(参考までに英語は21000分です)。「5750分」、この数字を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
 私達は今回の企画でこの「5750分」を使い、「美術教育ってなんだろう?」「美術教育でなにができるだろう?」と皆で話し合い、行動し、模索したいと考えています。    

「5750分展」発起人: 浅見俊哉



~企画者・パネラー紹介~


●浅見俊哉(あさみしゅんや) アーティスト・美術教師
日々「アートとは何か?」を模索する。2006年7月には、鑑賞教育で注目を集めた展覧会「Mite!おかやま」(岡山県立美術館)に作品を出品、2007年9月には、NY・A-forest-Galleryに作品を出品。2008年7月、「KAPL―コシガヤアートポイント・ラボ」を設立し、月に一度のペースで展覧会を企画する。2009年8月には「美術教育」をテーマとした企画展「5750分展」を開催。現役美術教師が中学生に教えている5750分で作品制作、美術教育に挑んだ。アクセス : http://asaworks.exblog.jp/

●鈴木眞里子(すずきまりこ) まちアートプロジェクト代表・美術教師
大学時代に作品制作・展示をしていく中で,美術館やギャラリーでは作品は興味のある人にしか見てもらえないという疑問が生じる。「アートはもっと身近に楽しめコミュニケーションがうまれるもの」をキーワードに気軽に誰でもアートを感じられるような作品展示やワークショップ、シンポジウムの開催など地域に根付いた活動を展開。大学院では「地域との連携による展覧会を活かした美術教育実践の開発」の研究を進める。美術を通して伝え合う力が高まり、自己と他者および社会との関係性について考えることのきっかけとなるという視点から美術や美術教育と携わっている。アクセス : http://townart.exblog.jp/

●山口愛(やまぐちあい) コミュニケーション漫画家・美術教師
大学在学時は美術教育を学びながら作品制作をし、卒業制作展示では埼玉県立近代美術館にて漫画作品を展示。また、2006年からまちアートプロジェクトに所属し、4年に渡り作品出展者として活動。地域の商店の店主を主人公にした漫画を制作。大学院では美術教育における漫画の活用をテーマに研究。現在は埼玉県越谷市の美術教諭として美術教育を実践しながら、漫画の持つビジュアル・コミュニケーション力で多くの人と関わっていきたいと考えている。

●大澤加寿彦(おおさわかずひこ) アーティスト
ギター講師である父の影響を受け、中学生から音楽を始める。下北沢を中心に活動し、2008年にまちアートプロジェクトに参加。東京都、埼玉県、長野県など全国各地に活動場所を広げている。ポップなサウンドとあたたかい歌声を武器に、人々の笑顔をテーマに制作した楽曲を演奏している。また、MAPやKAPLでは音を使ったワークショップ等を行い、写真作品も出展し、幅広く表現活動に挑戦している。アクセス : http://www.myspace.com/ohsawakazuhiko


~スペース・アートプロジェクト紹介~

●KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
2008年7月、埼玉県越谷市にオープンしたアートスペース。閑静な住宅地の中にある開放的な空間で月に一本の企画展を開催。誰もが主体的にアートに関われる企画を通し、「アートで何が出来るか」
を皆で考えていける機会を創造します。是非ご来場ください。

●MAP(マップ・まちアートプロジェクト)
2006年より埼玉県越谷市を舞台に、人の行き交う商店(毎年約40ヶ所)に作品を展示し、街全体を「美術館」にするアートプロジェクト。アートを通して、商店主との関わりの中で作品が生まれ、作品を
通して地域の人との関わりが生まれる。新メンバーも募集中 !


昨年度の5750展の様子はコチラ
http://kapl.exblog.jp/i22
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by shunya-asami | 2010-10-16 14:20 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
「5750分展Ⅱ」の記事が「地域創造」に掲載されました。
(財)地域創造が発行する「地域創造レター」2010年10月号№186に

夏のアクション『5750分展』が取り上げられました。http://www.jafra.or.jp/j/library/letter/186/report.php

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学校現場と地域でアートを展開させるには本当に沢山の困難がありますが、今後も双方の視点から考えていきたいと思います。

埼玉で展開されているアートはおもしろいですよー!

SMF(サイタマミューズフォーラム)
http://artplatform.jp/

5750分展関連アーカイヴ
http://asaworks.exblog.jp/i21/
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by shunya-asami | 2010-10-09 22:18 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)
『5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-』レポート
『5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-』

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「5750分展」は美術教育を美術教師だけでなく、職業や年齢関係なく、「みんなで考えようよ!」というアクションである。
なぜ美術教育をみんなで考える必要があるのだろうか?現在、美術教育が抱える閉塞感や閉鎖的な風潮と同じくして、美術が特定の人だけのものとなっている状況を、美術教育を切り口としてみんなで様々な視点から意見を出し合うことで「何か突破口が見えてくるのではないか」と考えたからだ。


1:はじめに5750分とは?

「5750分」これは何の数字でしょうか?

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実は現在の中学校3年間で学ぶ美術の時間である。日にすると約4日間。
皆さんはこの数字を多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか?
各教科の授業時数は文部科学省が定める学習指導要領で決められている。学習指導要領とは、学校現場で行われる教育活動の指針で、平成24年度から行われる新たな習指導要領では、中学校3年間で行われる美術の時間は週に1時限(1年生は1.3時限)に定められている。1時限は50分、3年間で115時数なので合計すると5750分が、美術の時間ということになる。(参考までに英語は21000分)。

2:5750分展の内容

2009年に始まり2回目の開催となる2010年は、『5750分展Ⅱ-美術教育は生きているか-』と題し、「作品公開制作」、「美術教育座談会」、「街頭インタビュー」の3つから美術教育を考えた。KAPL(コシガヤアートポイントラボ・以下KAPL)では8月7日~8月10日、埼玉県立近代美術館では8月29日に行われた。

(1)作品公開制作
 KAPLでの4日間、現役美術教師、アーティスト、現役大学生が美術教育の時間を体で感じながら公開作品制作に挑んだ。

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(2)美術教育座談会
美術教育座談会では、美術教育について自由に語り合える場をKAPLで4日間毎日約2時間設定した。参加者は毎日約20名で、中学校の美術教師はもちろん、高校の美術教師、大学教員、アーティスト、美術館職員、学生、NPO関係者、地域の方、現役の小学生や中学生とその保護者なども集まり、現在教室で行っている美術の授業紹介、生徒の作品鑑賞会などからそれぞれ感じている美術観、美術教育観を発表し合い、それぞれの立場から美術教育の価値、意義、役割、問題点や可能性を発言し合う場になった。

埼玉県立近代美術館では、35名の参加者と『理想の美術の授業ってどんなのだろう?』『わくわくするときはどんなときか?』『アイデアの出し方』について小グループに分かれてディスカッションを行った。

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(3)街頭インタビュー
さらに、越谷市の街頭でインタビューを行った。

質問は

「Q1:美術は好きですか?」(はい:いいえ=79:14)、

「Q2:美術教育は必要だと思いますか?」(はい:いいえ=72:8)、

「Q3:あなたの美術教育を教えてください」と道行く人約100名に尋ねた。
「美術はおもしろくやるものだから好き(10歳・男性)」「将来役に立たないからいらない(14歳・男性)」「美術以外の教科は先生の指示通りやるだけだった。美術は自分で思い通りに出来た唯一の時間だった(20歳・女性)」「お互いを認め合うことが美術ではできるのではないか(25歳・女性)」「あまり美術の時間のことは覚えていないが今、絵を描いている(75歳・男性)」といった言葉を聞くことができた。

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そして、5750分展Ⅱのフィナーレには、「普段美術に関わることの少ない方、自分には関係がないと思っている方にもう一度考える機会を持ってもらえるように、みんなで歌つくって歌おう!」というミュージシャン大澤加寿彦の着想から、会場にいる参加者から出た意見とKAPLで行われた座談会、街頭インタビューで得られた言葉までが盛り込まれた曲を制作し皆で歌いあって5750分展Ⅱは幕を閉じた。


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3:参加者の言葉

(1)廿楽紘子(中学校教諭-5年目)
現在、美術の授業数は5750分。この時間で一体何ができるのか。私たちがこの5750分を“体験”することで、美術教育と向き合おうと考えたのがこの展覧会の始まりだった。街頭インタビューでは、「美術教育」に対して道行く人(老人から中高生にいたるまで)の意見を訊いた。普段、美術を意識して生活しているわけではない人から様々な話をきけたことは、とても刺激になった。美術教育が抱える問題に、美術教員同士の連携が図りづらいことがある。美術教員は各学校に1人しかいないことが多く、小中高間はおろか、中学校同士でも他の教師との意見交換がしづらい。そんな中、5750分展で多くの人の考えに触れたことで自分の美術教育に対する認識を再構築し、日々の取り組みへの原動力にできた。何よりも一緒に活動してくれる仲間はとても心強く、励みになっている。

(2)山口愛(中学校教諭-1年目)
 5750分展に参加したのは、美術教師として勤め始めて半年が経った時だった。参加して主に3つのことを感じた。1つは、美術教師同士の繋がりの大切さである。作品を会場に展示し、ベテランの先生の生徒の作品への意見は授業の改善点の発見になった。2つ目は、制作者の悩みと喜びである。4日間の公開作品制作で私は2日間「何を作るか」について悩んだ。思うように進まない自分の制作に、学校現場の生徒の悩みや苦しみを痛感した。3日目何とか制作し始めた自分に、来場していた女の子が「同じことをやりたい」と言った。制作方法を教え、並んで制作していた瞬間、これが教育の原点であり理想なのではないかと思った。最後に、美術の重要性である。4日間で作品を完成させることは出来なかったが、自分の作品について深く考えることが出来た。作品制作には、締め切りはあるが明確なゴールはない。自分がその作品を納得する形で完成させられたかどうかが自分の成長に繋がる。美術は学校で学ぶ教科の中で、評価を越えて自分の成長を実感できる教科でもあると思った。美術の重要性を教師、制作者側から身をもって感じた4日間であった。

(3)渡辺範久(公務員)
今回5750分展Ⅱに参加して、「夢中で作品を作ると、完成した時に達成感を得る。そしてその体験が自分への大きな自信につながる。」そんな当たり前の事を考えさせられた。私は美術教育に携わる人間ではないが、会場に展示された小さな工夫や丁寧に仕上げられた作品はそれこそ大人顔負けであり、子供達が作品を完成させた時、どれだけ誇らしげだったかと想像するのは難しくない。日本人は発言する事に遠慮をする傾向があり、それは大きな集団になるほど顕著であると思う。職業の枠を越えた議論や普段言えない小さな声を拾い集められるのはこうした個人レベルの取り組みだからこそ出来るのだと感じた。そして、誰もが意見を気軽に交わせる場や取り組みにこそ明日を切り開くヒントがある気がする。

(4)田中康裕(高等学校教諭-)
 5750分展で中学校の先生と交流しお互いの現場の様子を共有することができた。中学で美術教育の授業が減れば、その後の子供たちを引き受ける高校はどのように対応すればよいか、中高一貫校を作って効果的な教育を志向しているところもあるかと思うが、私はそれよりも小、中、高の緩やかなネットワークで子供たちを育てていく方がより多くの学校でより豊かで効果的な教育ができるのではないかと私は期待する。今はこういった取り組みをし、お互いの現場を知ることが第一歩なのかもしれない。中学の先生の真摯な取り組みに教えられることがとても多い取り組みだった。

(5)清水絢子(学生)
 5750分という時間を聞いたとき、なんて短いのだろうと感じた。この取り組みに参加して、生徒の立場に立っていろいろな先生の授業を追体験できるので教師を目指す学生として、とても参考になった。また美術教育座談会では、美術に携わる人はもちろん、それ以外の人からの意見も聞くことが出来、様々な立場の方の意見を基に、柔軟に美術教育について考えられる可能性を感じた。
 

4:5750分展Ⅱを終えて

5750分展の目的は、美術教育に関わる特定の人達だけでなく、広く様々な人の意見から新たなアイデアを生み出したいというものだった。そのアイデアは閉塞感や閉鎖的な風潮を突破できるものだと信じている。美術教育の問題を美術教育に携わる人間だけで考えてしまっている。それがとても大きな問題なのではないかと思う。タイトルを「美術教育展」などではなく、誰にでも流れている時間から美術教育の時間を抽出した「5750分展」という名前にしたことも「美術教育??俺には関係ないや」という人にこそ考えてほしい、その人の言葉を聞きたいという願いからだ。今後、美術に携わる人にしか届かない、伝わらない「言葉」でしか話せなくならない様、日々研鑽しアクションを続けていきたい。



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(SMF2010活動記録集『交差する風・織りなす場』掲載記事)



関連リンク

●5750分展関連ページ集
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by shunya-asami | 2010-10-08 14:54 | 美術教育「5750分展」 | Trackback | Comments(0)



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