カテゴリ:フォトグラムWS概要編( 5 )
カメラを使わない写真「フォトグラム」のススメ

【フォトグラムについて】


 障子に映る影は、朝、昼、夕方の時刻ごとに、様々な印象を与えてくれます。

また季節によってその植物の影も変化します。

私は、子供の頃から傍らにあったこの障子のスクリーンを通して「時間」の流れを感じていました。

その影をつかまえようと鉛筆で、影の輪郭線をトレースして紙に写した事もありました。ぼーっと影をみながら、流れていく「時間」をどうにか留めたいと思っていた子ども時代。


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 大学に入り、写真を勉強する中で、ジアゾ感光紙という建築図面トレース用の感光紙に出会い、それを野外に持ち出して撮影を試みました。

植物の影の下に感光紙を置き、待つこと数秒…時間がすうっと感光紙に吸い込まれていくような不思議な感覚になりました。

現像してみると、美しい植物の影が現れました。私は、この方法によって、障子にうつる「時間」をつかまえることができるようになったような気がしました。

その時の喜びは今でも鮮明に思い出すことができます。


 現在スマートフォンやデジタルカメラを誰もがもち、手軽に写真を写し、共有する時代になっています。

この様な時代であるからこそ、映像の原理が気軽に体験できるフォトグラムの制作をおすすめしたいと私は考えています。

フォトグラムの制作では、光の効果を考え、光を操作し、露光中じっと待ち、現像することで一枚の写真が出来上がります。

普段見過ごしていた日常の何気ないものの形や現象に注意深くなったり、制作時の様々な工程において、自らの工夫が生まれてくる実感を得る事が出来ることも、 フォトグラム制作の魅力の一つだと思います。


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呼吸する影ー松風図 妙壽寺ー
Breathing Shadow of Japanese red pine
2017年 妙壽寺猿江別院に作品5点納品
妙壽寺本院(烏山)の松の影を別院(猿江)に写すプロジェクト
I delivered 5 Works to the Myoujyuji temple.
Project to catch the shadow of the Japanese Red pine tree of Myoujyuji Temple (at Karasuyama) to Branch Myoujyuji temple (Saruie).
website:http://myojyuji.or.jp/




・次回のワークショップは2/9(金)に東京木場のギャラリー「Earth+Gallery」にて開催します!

詳細は↘︎
https://www.facebook.com/events/337983043275416/


・フォトグラムワークショップのご依頼も随時受け付けております。
お気軽にお問い合わせ下さい。




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by shunya-asami | 2018-02-07 00:27 | フォトグラムWS概要編 | Trackback | Comments(0)
フォトグラムとは?
 フォトグラム(photogram)とは、感光紙の上に、直接物体を置き、光を当てて撮影する写真技法やその技法によって得られた写真のこと。光にあたった場所と当たらない影の場所の光の差で像を得るため、カメラやレンズなどの機材がなくても撮影できる写真である。

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「写葬−Bird—」2011年作:印画紙によるフォトグラム

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「呼吸する影−被爆樹木シダレヤナギ―」2014年:ジアゾ感光紙によるフォトグラム


 最古のものは、ウィリアム・ヘンリー・フォックス・ダルボット(William Henry Fox Talbot 1800-1877)が1834年頃に葉や花などを自ら発明した感光紙の上に置き太陽の光に当てたものであるとされる。またクリスチャン・シャート (Christian Schad 1894-1982)は、1918年頃、新聞の切り抜きや様々な印刷物を用いたコラージュを印画紙上で試み、この作品を「シャートグラフ」と呼んだ(※ 1)。

  「フォトグラム」という言葉は、バウハウスのマイスターであったラースロー・モホイ=ナジ(Laszlo Moholy-Nagy 1895-1946)の命名で、1922年に「フォトグラム」をはじめて制作している。ナジはこのフォトグラムによって、絵画における色や音楽における音の様に、光を造形素材として取り入れ、写真独自の表現を追求した(※2)。また同時期に、マン・レイ(Man Ray 1890-1976)は、1921年、現像作業中に、偶然フォトグラムの原理を発見し、この技法を自分の名前にちなんで「レイヨグラフ」と命名した。マ ン・レイは「写真は現在の記録を定着させるための方法であるという観念からすれば、ぼくは写真家であることにあまんずるけれども、その他の目的のために写 真を利用する場合は、ぼくは画家であることを自負したいのだ」という言葉を残し、写真を絵画に奉仕するメディアとして扱うのではなく、絵画と同じ次元で独 立した造形の一分野を開拓した。(※3) ナジとマン・レイは共に、芸術の新たな表現の可能性をフォトグラムに見出していた。日本では、瑛九が「フォトデッサン」とし、独特な世界観をフォトグラムで表した。


参考文献:

(※1:「光の化石―瑛九とフォトグラムの世界」展図録 埼玉県立近代美術館1997年)

(※2:バウハウス叢書8 絵画・写真・映画 L.MOHOLY-NAGY 利光巧 訳 中央公論美術出版)

(※3:ダダ論考 山中散生)

参考HP
http://shunphotogramlab.wix.com/bandw-photogram-lab
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by shunya-asami | 2016-06-16 00:30 | フォトグラムWS概要編 | Trackback | Comments(0)
コピアート写真ワークショップ概要
感光紙にコピアートペーパー(富士フィルム社製)を用いフォトグラムを制作する写真ワークショップの概要です。

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上記ワークショップへの質問や依頼等はコチラ

→shunya.asami●exblog.ne.jp

●を@にしてご連絡ください。

 浅見

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by shunya-asami | 2010-11-10 21:47 | フォトグラムWS概要編 | Trackback | Comments(0)
コピアートを使った写真表現の可能性(第47回大学美術教育学会・高知大会発表内容)
・昨年11月に高知大学で開催された「平成20年度日本教育大学協会全国美術部門協議会 第47回大学美術教育学会―高知大会」 にて発表させていただいた原稿を紹介いたします。

『コピアートを使った写真表現の可能性』
―A study on the Possibility of photograph using "copiart"


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自由研究枠にて発表


関連記事
http://asaworks.exblog.jp/8877324/



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by shunya-asami | 2009-06-06 20:12 | フォトグラムWS概要編 | Trackback | Comments(0)
うらわ美術館に「コピアートによる写真表現の可能性」実践ファイル出品
 「図画工作美術なんでも展覧会2009」がうらわ美術館で行われています。


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この展覧会に、「コピアートを使った写真表現の可能性」と題し、小・中学校の実践、地域でのワークショップ、自身の制作活動をまとめファイルにして出品しています。


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過去の「影撮WS」の様子



現在の教室で行われている図工・美術の時間が見えるのはもちろん。

教室を飛び出した美術の活動の広がり可能性を感じられる展覧会です。是非ご来場ください。




―図画工作美術なんでも展覧会2009―

●会期:2009.3.18~3.29

●時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)

●会場:うらわ美術館


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*展覧会企画の意図* 広報チラシより

 今、教育現場では美術教育の危機が叫ばれています。それは授業時間数の減少だけでないはずです。
 考える力、創造性、感性、コミュニケーション能力…。今日、教育で多く使われているこれらの言葉は、今まで美術教育がもっとも重視してきた言葉です。私たちは、そのような美術教育の重要な役割を、そして、図工・美術で培う学力をわかりやすく国民に説明してきたでしょうか。
 今回の企画は学校に焦点を当てて、人の一生、発達で切り取ります。特に、生涯に関わる基礎作りの場としての「学校」、全ての国民が学ぶ「学校」という教育機関で、今日求められている学力観や能力観に対して何が行われているのか。そして、人の一生と美術教育はどのようにかかわるのか。果たして美術教育は必要なのかを改めて展覧会を通して検証していきます。前回に劣らず幅広い視点から美術教育について視覚化できる展覧会にするとともに、新たな美術教育の胎動を予感できる『美術教育イノベーション』としていきたいと考えています。

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どうぞよろしくお願いします!



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by shunya-asami | 2009-03-23 00:28 | フォトグラムWS概要編 | Trackback | Comments(0)



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